2015年12月23日水曜日

日本人の幸福観向上を狙うには






筆者は2013年夏から都合2年間フィリピンに在住していました(最初の8ヶ月はセブ島,後半1年半は首都マニラです)。筆者の元々の専門は,メンタルヘルス(うつ)やモチベーションなどポジティブとネガティブの間で揺れ動く感情のため,グローバル人材の育成や,日系企業の人事管理で滞在していたフィリピンでもフィリピン人の根明で人懐っこい国民性,そして収入があまり高くなくても,場合によっては仕事がなくても笑顔で幸せそうに見える様を日本人との対比で興味深く見ていました。フィリピンでは鬱や自殺という話を聞きませんので。

近年,ポジティブ心理学の発展で,幸福観の研究も先進国を中心に多くされるようになってきています(前野, 2013)。日本はというと,国際比較の中ではそれなりの幸福度のスコアを出していますが,失業率の問題もなく一人当たりGDPも高い先進国よりは低く,幾つかの一人当たりGDPが低い国よりもスコアが低くなっています。そして,現状の経済生活には不満を持つ人も多いようです(前野,同上)

世界3位の経済大国ですが,1990年以降,失われた10年など経済においては暗い話題が続いており,そんな中,経済的には発展していない,しかし,笑顔が弾ける国民性のフィリピン人のエッセンスを少しでも明らかにし,なんらか日本人あるいは世界の人々の役に立てないかというのが本稿の目的で,企画意図です。

単純に比較して,日本とフィリピンの違いで幸福観の違いに影響しそうな要素を列挙します。個人の人格や価値観に影響を与える要素として,例えば,カソリックがメインの宗教(一部イスラムもあり。日曜に教会に行き,懺悔するとその週の反省すべきことは水に流されるという文化。),南国(暖かいので家がなく,路上で寝ていても死なない,自生のマンゴーを取って食べていれば餓死しない),家族主義(カソリックの影響?仕事がなくても大家族の誰かが食べさせてくれる)等々。

反省を重んじる儒教仏教文化で寒さの厳しい地方もあり,核家族化が進んでいる日本とは違う要素はいくらでもありそうです。

一体,どこに核となる違いがあるのでしょうか?そして,それは何か後天的にでも習得できる要素なのでしょうか?

8月下旬に,フィリピンを含めた東南アジアに予備調査に行ってきましたので,その中で気づいたこと,明らかになったことを次回以降報告していきたいと思います。


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